ツエーゲン金沢の選手たちが主体となって、地域の子どもたちの笑顔のために取り組む活動「Kids Smile Project」の第5回選手向け勉強会を、11月15日(火)にオンラインにて開催いたしました。

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今回は、東京ヴェルディ所属の小池純輝選手にゲストスピーカーとして登壇いただきました。

小池選手は現役選手として活躍されているかたわら、2015年に一般社団法人F-connectを立ち上げ、全国の児童養護施設への訪問や、施設入居児童の皆さんを試合観戦にご招待するなどの支援活動を行っています。

今回は一般社団法人F-connectの代表理事という立場で登壇いただき、法人設立の経緯や活動に対する想い、さらには現役選手と並行して別キャリアを歩む「デュアルキャリア」の考え方について、ツエーゲン金沢所属選手にお話いただきました。

F-connectは「スポーツで人の心を豊かにし、地域・社会に貢献する」ことを目標に、小池選手を含む現役プロサッカー選手で立ち上げた法人です。児童養護施設の子ども達の支援だけでなく、F-connectに関わる全ての選手の成長も目指しており、現在はOB選手も含め11選手がメンバーとして活動しています。

2014年に知人からの紹介で、当時湘南ベルマーレに所属していた梶川諒太選手(現・東京ヴェルディ)と一緒に初めて児童養護施設を訪問した際の子ども達との交流が、法人立ち上げの大きなきっかけでした。自分の想定以上に喜ぶ子ども達の顔を見て、「プロサッカー選手として、フットボールを通じて子ども達に夢や目標をもつきっかけづくりをできないか」と思い、梶川選手とF-connectを立ち上げたとのことです。

法人立ち上げ以降は、施設訪問だけでなく、サッカーイベントや試合観戦会招待、コロナ禍においてはオンライン交流会を実施するなどして、継続的に活動を展開しています。

また、プロサッカー選手になるまでの経験や、挫折からの乗り越え方を子ども達に伝える「ユメイク」活動や、長野県飯綱町にて「エフコネファーム」という農業活動なども幅広く展開しています。

「エフコネファーム」は2021年から始めた活動で、「プロサッカー選手がつくる畑で児童養護施設の子ども達と泥んこになる」ことをテーマにスタートしました。

ただ農業をするだけでなく、協力いただく農家の方々と交流をもつことで、子ども達・選手達双方に学びがあり、成長につながる機会になっているとのこと。

また将来的に、「エフコネファーム」が児童養護施設の子ども達の「受け皿」になることも目指しています。

施設の子ども達は、18歳になると退所をしなくてはならず、6割の子ども達は就職をするのですが、うまくいかないことや壁にぶちあたって、仕事を辞めてしまう子が多いことが課題となっています。

「エフコネファーム」は、そんな子ども達の施設退所後の就職先や、新しい居場所となれるよう今後ますます発展させていくことを考えているとのことでした。

通常、選手のホームタウン活動は、クラブが訪問先と日程や内容などを調整して選手を派遣するといった形で進めていますが、F-connectの活動は、小池選手含め所属メンバーが自ら全て調整を進めているとのことです。その分負担が大きいですが、「調整や段取り含めて選手自らがやることで、自分達の成長につながる」と小池選手は強く述べていました。

その後、グループに分かれての選手同士のディスカッションでは、「自分達でスケジュール調整から進めるのは大変。小池選手達の活動は凄いと思う」「普段の自分達のプロサッカー選手としての生活では考えられないこと。だからこそ人間的な成長につながると思う」といったポジティブな意見が多数聞かれました。

最後に、小池選手から「仮にクラブとの契約を結び続けても、35歳を超えても現役を続けられる選手はほんの一握り。その前提に立って、自分は25歳くらいになった時に『あとどれだけ現役を続けられるか』カウントダウンをし始めました。自分と同い年くらいの同級生は、35歳くらいになったら企業で働いてある程度のポジションについて仕事をしているのに、このままサッカーだけを続けていたら自分には何も残らない。そう考えた時にすごく怖くなったので、『クラブ』という限られたコミュニティから少し外れる、外の人達と交流を深めることを意識し始めました。F-connectを立ち上げたのも、それが理由の一つです。なので、若い選手達こそ、『クラブ』の外に出る活動にチャレンジしてみてほしいと思います」とのメッセージをいただきました。

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