ついについに長いトンネルから抜け出した。第39節で大分トリニータに1-0で薄氷の勝利を挙げての20試合ぶり、133日ぶりの勝利である。残留も決定した。そして、次節はタレント軍団のセレッソ大阪戦だ。前半戦アウェイの戦いでは、フォルラン選手に仕事をさせずに2-0の完封勝ちで勢いに乗った。セレッソを再び撃破して、5月31日Ⅴ・ファーレン長崎戦以来のホームでの勝利を味わいたい。
セレッソ大阪の戦力はJ2随一と言って過言ではない。現役日本代表のMF6山口蛍選手を筆頭に名だたるメンバーで構成されている。山口選手は、日本代表のレギュラークラス。海外移籍が噂されており、日本で観ることができるのは最後かもしれない。厳しいタックルと攻撃力のあるボランチだ。
MF2扇原貴弘選手は、各年代別の日本代表に選出されていて、ロンドン五輪ではレギュラーとして4位への原動力となった。サイドバック、センターバック、ボランチをこなすポリバレントなプレーヤーだ。ボランチでの出場が濃厚だ。
MF32関口訓充選手は、ベガルタ仙台で活躍をして、浦和レッズから今季セレッソに加入した。かつて日本代表に選出されたことがあり、特徴は切れ味鋭いドリブルだ。2列目での出場が予想される。
FWは20玉田圭司選手の出場が濃厚だ。ドイツワールドカップでのブラジル戦でのゴールを記憶している人は多いであろう。日本の歴史に名前を残すゴールゲッターであることに違いはない。現在35歳となったが、いまだにドリブルの切れ味と左足から放つ強烈なシュートは衰えていない。
この他にも、2006年ドイツワールドカップ選出のDF33茂庭照幸選手。元日本代表でガンバ大阪の黄金期を支えたMF31橋本英郎選手。鹿島アントラーズやヴィッセル神戸で活躍した、FW19田代有三選手も元日本代表。
この豪華メンバーであってもJ2では苦戦しており、前節で自動昇格の可能性は消えた。
昇格プレーオフでのJ1昇格を目指している。
対するツエーゲン金沢は、前節でも見せた堅い守りが勝つことの絶対条件だ。セレッソの攻撃力は確かにJ2ではトップクラスである。しかし、ツエーゲンのスタイルである堅守速攻を徹底してセレッソの隙を狙えば十分に勝機はある。セレッソはここ5試合、1勝2敗2分と調子は良くない。昇格へのプレッシャーもあるであろう。堅守で封じてセットプレーで得点する得意のパターンで2度目のジャイアントキリングを狙いたい。残り3試合、ホーム2試合。ツエーゲンの戦いぶりを目に焼き付けて欲しい。
ツエーゲン金沢
シニアアドバイザー 佐々木達也